~初心者でも知っておきたい、ギターの「その先」の話~
今日は少し“上級者向け”の内容かもしれません。
でも、ギター初心者の方にもぜひ知っておいてほしい「いいギター・悪いギター」の違いについてお話ししていきます。

そもそも「いいギター」って何?
ギターには、確かに「いいギター」「そうでもないギター」があります。
それをざっくり分けると、使われている木材(マテリアル)やパーツの質に左右される部分が大きいです。
・良い木材が使われているか
・パーツの精度が高いか
・組み立てが丁寧か
などがポイントです。これはとても大事なことです。
でも初心者のうちは、正直よく分からないと思います。
僕もそうでした。
なぜなら、最初に手にする低価格帯のギター同士の差って、実はそれほど大きく感じられないからなんです。
比較する対象も似たり寄ったりですしね。
上級者の視点から見る「量産型の良さ」
ここからはちょっと上級者の視点です。
実は、ある程度量産されているギターって「どんな弾き方をしても70点くらいの音は出るように」設計されています。
なぜなら、たくさん売る前提で作られているから。
過酷な環境でも壊れにくいようにガッチリ作られていて、トラブルが少ないようになっているんです。
そういう意味では、修理やメンテナンスも最小限で済むのが大きな魅力。
つまり、初心者にとっては本当に頼もしい存在なんです。
上達してくると「求めるギター」が変わってくる
でも、ギターが上手くなってくると、次の悩みが出てきます。
「このギター、自分の出したい音が出せてる?」
ここが、ギター選びの“次のステージ”です。
もちろん、高いギターは設計も素材も素晴らしくて、いい音が出やすい。
でも実は、安いギターの中にも宝くじのように“当たり”があるんです。
これがまた面白いところ。
音の違いが分かるようになったある日のこと
例えば、ある土曜の昼下がり。
ギターでも弾いてのんびりしようと思ったら…思い通りに音が出ない。
フレーズがなぜか平坦。抑揚がない。
例えるなら、元気いっぱいで喜怒哀楽激し目に喋っているのに、実際には全て真顔って感じ。
思ってる音と、実際に出てくる音がチグハグなんです。
このとき使っていたのは、マテリアル的には“最高クラス”のギターでした。
でも、どんな弾き方をしても、同じような音しか出ない。
これ、意外とあるんですよ。この記事の音聞いてみて。
「音が表現に寄り添ってくれるギター」は別格
そこで、次に別のギターで同じフレーズを弾いてみたところ…
・音が細くなったり
・太くなったり
・繊細になったり
・パワフルになったり
抑揚がついて、自分の感情や表現が音に乗るんです。
まるで喋るようにギターが応えてくれる感覚。
これが、本当の意味で「いいギター」なんですよね。
最初は「暴れる音」に戸惑うかもしれない
ただし、こういうギターは最初ちょっと“扱いにくく”感じるかもしれません。
音の反応が鋭くて、思った通りにいかない。
「音が暴れる!」「弾きにくい!」と感じるかも。
でも、それをコントロールできるようになると、音楽の世界が一気に広がります。
音の表情が変わる。演奏に深みが出る。
ギター選びが一気に楽しくなるのも、まさにここからです。
まとめ:「良いギター」は“音楽を面白くするギター”
「いいギター」は、決して価格やブランドだけで決まるわけじゃありません。
それは、自分の音楽に“どこまで寄り添ってくれるか”。
どれだけ自分の表現をサポートしてくれるかで決まります。
最初は違いがわからなくても大丈夫。
少しずつギターに慣れていけば、必ず「自分だけの一本」に出会える日が来ます。
そのとき、音楽の世界はもっともっと面白くなりますよ。
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