今日は嬉しいご報告があります。
拙著『3秒で引き込むボーカルテクニック』(https://amzn.to/3JZbILp)が、
予約段階で Amazon週刊ランキング1位 をいただき、
発売後は 「ヴォーカルメソッド部門 売れ筋ランキング1位」(2025/11/6調べ) を獲得し、ベストセラーとなりました。

手に取ってくださった皆さま、本当にありがとうございます。
■ ギター本の次は「歌の本」? そこから始まった葛藤
前作『40歳からの速弾き奏法革命』がギター本だったので、
次の依頼がまさかの「ボーカル本」。
正直、僕自身が一番驚きました。

というのも、僕は子どもの頃から、
ずっと“音痴”だったからです。
幼稚園のピアニカの発表会では
「末松くんは“ソ”だけ吹いていればいいからね」
と先生に言われるほど、リズムも音程も怪しい子どもでした。
■ 歌なんて遠い世界だった
さらに、ギターを始めた頃はハードロック全盛期。
EmかEbmのシャウト系ばかり聴いて育ち、
「歌」といえば、ただ叫ぶものだと思っていた時期です。
そんな僕が歌えるわけがない。
そう信じ込んでいました。
でも福岡の田舎でバンドを組むとなると、
「歌える人」がそもそもいない。
結果、消去法で “僕が歌う” ことになり、
毎回キャーキャー叫びながらライブをしていました。
それなりにお金をいただけるようになった頃、
ある人にこう言われました。
「末松くん、歌わなきゃいいギタリストなのにね。」
たった一言。
でもこの言葉が胸に刺さって、
僕は自分に “歌は苦手” というレッテルを貼ってしまいました。
そこから長い間、歌うことを避けてきたんです。
■ でもプロの現場では、歌わずに逃げられなかった
しかし、レコーディングやツアーサポートに入ると、
必ず求められ、また来たか、、、と心をグッと締め付けるのが コーラス です。
「歌えたらお願いしたい」
「ここ少しだけハモってほしい」
そう言われるたびに、これを断ると明日から仕事がなくなるかも……
“避けてる場合じゃないな” と痛感しました。
才能ではなく、必要に迫られて。
そこから僕の“歌再スタート”が始まります。
■ 僕が本当に音痴なのか? 徹底的に研究した
悔しかったんです。
- なぜ自分は歌えないのか?
- どこで音程が外れるのか?
- そもそも音痴とは何か?
これらを一つずつ言語化し、身体操作として分解し、
自分でも、誰にでも説明できる形にまとめました。
そうしてまとめた知識を同じ歌に悩む生徒に試すと、
どんどん改善していく。
その時に初めて気づいたんです。
「僕が遠回りした分、誰かの近道になるかもしれない。」
これが、ボーカルレッスンを始めた理由です。
■ 苦手だったものが、本になる日
当時の僕からしたら、
“歌の本を書く”なんて想像もしていませんでした。
でも、苦しみながら身につけてきた知識を、
すべて言葉に落とし込んで整理していくうちに、
- 音痴の原因
- 音程の仕組み
- 説明できる発声法
- 再現性のある改善ステップ
こうした「誰でも使える理論」として形ができてきました。
気がつけば、それが一冊の本になるほどの内容になっていた。
今回ベストセラーになったのは、
僕の才能ではなく、ただの“苦労の歴史”です。
でも、それが誰かの力になるなら、
これ以上嬉しいことはありません。
■ 最後に
この本を手に取ってくださった皆さん、
本当にありがとうございます。
僕のように「歌が苦手」と思っている方が、
少しでも前に進むきっかけになれば嬉しいです。
そして何より、
幼稚園の頃に“ソだけ吹いていた僕”でも変われたことを、
この本で証明したかった。
これからも、あなたの人生を少し軽くするような本を
コツコツ書いていきます。
コメント